Ⅰ.眼外傷
1.眼瞼裂傷(涙小管断裂を含めて)
大山 泰司
1
,
渡辺 彰英
1
1京都府立医科大学眼科学教室
キーワード:
眼外傷
,
眼瞼裂傷
,
涙小管断裂
,
瞼板縫合
Keyword:
眼外傷
,
眼瞼裂傷
,
涙小管断裂
,
瞼板縫合
pp.1031-1035
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001852
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眼瞼裂傷は多彩な原因により生じる。眼瞼裂傷を認めたら,まずは問診を行い受傷機転を明らかにし異物の有無を推測する。続いて細隙灯顕微鏡等で眼表面の状態を確認した後に,眼瞼・眼窩・眼内に対し必要に応じて画像検査を含めた診察を行う。眼瞼以外にも異常がみられた場合には,視機能に対する優先度に応じて治療を進めていく。各評価を終えたら眼瞼裂傷の治療を行うが,縫合する際にはそれぞれの層を解剖学的に正しい位置へと導いていくことが重要である。組織欠損がない限りはできるだけ元の状態へと戻すべく対側と見比べながら縫合を行う。また,涙小管断裂は瘢痕化した後では断端検索が困難となってしまうため,できるだけ早期に涙道再建を行うほうが望ましい。
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