特集 Imagingの進歩と神経眼科疾患
4 MRIによる脳内神経変性の描出
吉田 正樹
1
,
政岡 ゆり
2
,
井田 正博
3
1東京慈恵会医科大学柏病院眼科
2昭和大学医学部生理学講座
3独立行政法人国立病院機構水戸医療センター放射線科(水戸市)
キーワード:
Neuroimaging
,
MRI画像
,
神経変性
,
Voxel Based Morphometry(VBM)
,
Surface Based Morphometry(SBM)
,
NODDI
Keyword:
Neuroimaging
,
MRI画像
,
神経変性
,
Voxel Based Morphometry(VBM)
,
Surface Based Morphometry(SBM)
,
NODDI
pp.757-765
発行日 2020年8月5日
Published Date 2020/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001765
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脳組織の観察手法としてのMRIは,優れた空間分解能を特徴として広く臨床現場でも使用されるモダリティである。図1に成人脳の3DT1強調画像の冠状断(上段),水平断(下段)を示す。左が25歳,右が71歳である。一見して71歳の脳が脳室の拡大(赤矢印)と脳溝の開大(白矢印)が観察されることがわかる。視診上でのこの変化は,脳組織の増減(若年と比較した高齢者における組織の減少)に起因することが推定されるものの,さらに詳細に検討するには,どの領域の灰白質,ないしは白質において量的ないしは質的な変化が起こっているのかを定量的に検討する必要が生じる。MRIによるいくつかの撮像法,いくつかの解析用のソフトウエアを用いることで,この定量的な解析が可能である。本稿では,筆者の経験を中心に紹介する。
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