特集 網膜色素変性の治療
2 遺伝子異常と視細胞消失機序
辻川 元一
1
1大阪大学医学部眼科学教室
キーワード:
網膜色素変性
,
遺伝子異常
,
視細胞消失機序
,
遺伝カウンセリング
Keyword:
網膜色素変性
,
遺伝子異常
,
視細胞消失機序
,
遺伝カウンセリング
pp.641-645
発行日 2020年7月5日
Published Date 2020/7/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001723
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網膜色素変性は遺伝学の一般の教科書でも取り上げられる眼科における代表的な遺伝病である。視細胞死が主体の疾患で,まず,杆体細胞が周辺部から喪失し,続いて錐体細胞死を引き起こし,最終的には失明に至る。罹病率1/4,000と頻度が比較的高いことも特徴で,国の特定疾患のなかでも最も頻度が高いもののひとつである。この,罹病率は世界中をみても同様の数字が報告されており,眼科疾患として,極めて重要な疾患である。本稿では遺伝子異常と視細胞消失機序ということで,遺伝カウンセリングも含めた遺伝子異常の特徴とそれに伴う視細胞死の機序について述べる。
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