特集 角膜輪部の神秘
序論
雑賀司 珠也
1
1和歌山県立医科大学眼科学講座
pp.427-427
発行日 2020年5月5日
Published Date 2020/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001651
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角膜上皮の創傷治癒における損傷周辺の上皮の遊走の役割の研究が1975年にConti Devirgiliisらによって報告された。その後,1986年にSunらによって,細胞骨格成分ケラチンの発現パターンの研究から,角膜輪部に角膜上皮の幹細胞stem cellが存在する可能性が報告されて以来,角膜上皮の恒常性研究における輪部の役割は常に重要視されてきた。以降,角膜上皮の恒常性研究は中央部上皮の再生(遊走と増殖)と,輪部stem cellの維持とそこからの細胞供給のメカニズムの2本柱で今日まで研究が進んできた。
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