特集 黄斑萎縮の病態・原因・対応
4 慢性中心性漿液性脈絡網膜症と黄斑萎縮
寺尾 信宏
1
,
古泉 英貴
1
1琉球大学大学院医学研究科医学専攻眼科学講座
キーワード:
慢性中心性漿液性脈絡網膜症
,
漿液性網膜剥離
,
黄斑萎縮
,
網膜色素上皮萎縮
,
descending tract
,
pachychoroid geographic atrophy
Keyword:
慢性中心性漿液性脈絡網膜症
,
漿液性網膜剥離
,
黄斑萎縮
,
網膜色素上皮萎縮
,
descending tract
,
pachychoroid geographic atrophy
pp.1383-1390
発行日 2019年11月5日
Published Date 2019/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001445
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中心性漿液性脈絡網膜症(central serous chorioretinopathy:CSC)は,中高年の男性に好発する黄斑部の漿液性網膜剥離を特徴とする疾患である。発症原因はまだ明らかにされていないが,リスクファクターとしてストレス,A型パーソナリティー,ステロイド薬投与の既往などが挙げられている。一般的にCSCは漿液性網膜剥離が自然寛解することが多く,予後良好な疾患と考えられている。しかし漿液性網膜剥離が再発,遷延し,慢性化した症例では重篤な視力障害を残すことも多い。本稿では,まずCSCの臨床的特徴,治療について概説した後,実際の症例を提示しながら慢性CSCにおける黄斑萎縮に焦点を当てて解説する。
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