特集 黄斑萎縮の病態・原因・対応
2 強度近視眼の黄斑萎縮
大野 京子
1
,
長岡 奈都子
1
1東京医科歯科大学眼科
キーワード:
近視性黄斑症
,
びまん性萎縮病変
,
限局性萎縮病変
,
近視性CNV関連黄斑萎縮
,
Bruch膜欠損
Keyword:
近視性黄斑症
,
びまん性萎縮病変
,
限局性萎縮病変
,
近視性CNV関連黄斑萎縮
,
Bruch膜欠損
pp.1367-1372
発行日 2019年11月5日
Published Date 2019/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001443
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
強度近視眼では眼軸延長に伴う網膜脈絡膜の伸展や後部ぶどう腫の形成により,眼底後極部にさまざまな近視性眼底病変が生じ,ときに視力低下の原因となる。近年,病的近視のメタ解析スタディグループ〔Meta-analysis of Pathologic myopia(META-PM)Study Group〕により国際的な病的近視の診断ガイドラインが報告された1)。近視性黄斑症の分類は眼底写真に基づいて「病変なし」(カテゴリー0),「豹紋状眼底(tessellated fundus)」(カテゴリー1),「びまん性萎縮病変(diffuse chorioretinal atrophy):D」(カテゴリー2),「限局性萎縮病変(patchy chorioretinal atrophy):P」(カテゴリー3),「黄斑萎縮(macular atrophy)」(カテゴリー4)に分類された。さらにlacquer cracks (Lc),近視性脈絡膜新生血管(choroidal neovascularization:CNV),およびFuchs斑(Fs)をプラス病変とし,後部ぶどう腫もしくはびまん性病変以上の眼底病変を有する眼を病的近視として定義している。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.