特集 第1部 最近の眼科薬物治療 Ⅲ.緑内障
6 副交感神経刺激薬
川瀬 和秀
1
1岐阜大学医学部眼科学教室
キーワード:
副交感神経
,
アセチルコリン受容体
,
コリン作用
,
ムスカリン作用
,
縮瞳
,
近視化
Keyword:
副交感神経
,
アセチルコリン受容体
,
コリン作用
,
ムスカリン作用
,
縮瞳
,
近視化
pp.1073-1077
発行日 2019年9月30日
Published Date 2019/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001366
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副交感神経作動薬は,副交感神経末端から神経伝達物質として放出されるアセチルコリンと同様な作用を有する薬物である。アセチルコリン受容体はムスカリン性受容体とニコチン性受容体に分類される。現在,眼圧下降点眼薬として処方可能な副交感神経刺激薬は,ピロカルピンがある。これは1875年に分離された南米産Pilocarpus属の灌木の葉から得られる天然アルカロイドである。瞳孔括約筋および毛様体筋の受容体に直接作用して収縮を起こし眼圧下降作用を示す。長い歴史のある緑内障治療薬であるが,高頻度の副作用(表1)や1日4回という点眼回数のため使用されることが少ない。しかし,他の薬剤と異なる作用機序により著効を示す症例も少なくない。
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