発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012290299
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62歳女。突然左頸部から肩甲部に激痛が生じたため近医を受診し、局所注射と鎮痛消炎薬を処方されるも、左上下肢の脱力感、排尿困難が出現し、救急搬送された。頸椎MRIでは、C2/C3~C5/C6高位にかけて脊髄の左背側にT1強調像で等信号、T2強調画像で等~高信号の不均一な占拠性病変を認めた。以上より、C2/C3~C5/C6硬膜外血腫による左片麻痺、左Horner症候群、排尿障害と診断し、緊急後方除圧術を施行した。C2/C3~C5/C6高位の脊髄の左背側の血腫を除去し、C3~C6椎弓を拡大して終了した。術後2週間のMRIでは、血腫の再発はなく、術後6ヵ月の現在、左眼瞼下垂がわずかに残存するものの左上下肢の麻痺は完全に回復した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012