白内障手術におけるトラブルシューティング
1.手術中の患者の姿勢について:顎上がり,腰曲がり,術中の体動
泉谷 愛
1
,
岡田 由香
2
1和歌山県立医科大学附属病院紀北分院眼科
2和歌山県立医科大学眼科学教室
pp.957-959
発行日 2019年9月5日
Published Date 2019/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001321
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白内障手術を安全に行うための準備として,患者の顔(頭位)の傾きや体位を調整することが重要である。眼球(厳密には水晶体前嚢)が水平になるように頭位を調整する。通常は仰臥位で行う白内障手術であるが,仰臥位を維持できない症例が含まれていることを忘れてはならない。また,術中,緊張が原因で顎が上がると,顔面(水晶体前嚢)が水平でなくなり,徹照が不十分になったり,前嚢切開時の創口が不用意に開くことで浅前房となったり,眼内操作中に後嚢に機器が接触することによる後嚢破損の原因となる。
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