機器・薬剤紹介
40.ライカートORA G3(アールイーメディカル)
朝岡 亮
1
1東京大学医学部附属病院眼科
pp.856-860
発行日 2019年8月5日
Published Date 2019/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001281
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ライカート社のOcular Response Analyser(ORA:Reichert Corporation,Philadelphia,USA)は角膜に空気ジェットを噴射した際の角膜の反応を記録する機器である。空気噴射後に角膜は,まず中央部が平坦になり,次いで大きく内陥した後,またもとに戻るが,この際もとに戻る前にいったん角膜は平坦になる。この最初の角膜の圧平時の空気圧をP1,2度目の圧平時の空気圧をP2と呼び,このP1とP2の差を「角膜ヒステレシス」と呼ぶ。このように角膜に空気圧を噴射した際の反応をみて生体力学特性を計測する機械としてはほかにCorvis ST(Oculus Optikgeräte GmbH, Wetzlar, Germany)がある。Corvis STは角膜の経時的な形状の変化を観察しているのに対し,ORAは角膜が変形していく際の外圧の変化を解析する装置であるといえる。
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