特集 緑内障診断のためのOCT読影
4 篩状板の評価
澤田 有
1
,
吉冨 健志
1
1秋田大学大学院医学系研究科眼科学講座
キーワード:
篩状板
,
緑内障
,
診断
,
OCT
Keyword:
篩状板
,
緑内障
,
診断
,
OCT
pp.33-41
発行日 2019年1月5日
Published Date 2019/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001015
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緑内障性視神経症は,視神経乳頭陥凹拡大・リム狭小化と,それに伴う視野障害を特徴とする疾患である。これまでの多くの研究により,緑内障における軸索障害は篩状板において生じることが明らかになっている。篩状板は視神経が貫く部分の強膜であり,多数の孔を有する「ふるい(篩)」のような形をしており,結合組織が不規則な層構造を成している(図1)1)。この篩状板の孔の中を網膜神経節細胞の軸索が束になって通過し,視中枢へと向かう。篩状板組織はその中を通過する軸索を構造・血流においてサポートしており,篩状板が緑内障性ストレスにより変形すると,軸索流の途絶や血流障害による軸索への酸素・栄養の供給不足が生じる。
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