網膜静脈閉塞症の疑問
疑問13.BRVOの黄斑浮腫眼では硝子体注射治療は直ちに開始すべきか?
飯島 裕幸
1
1山梨大学医学部眼科
pp.835-839
発行日 2018年8月5日
Published Date 2018/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000751
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BRVOの黄斑浮腫眼は無治療でも自然軽快する症例がある。抗VEGF剤の登場以前は,3か月程度の経過観察で改善しない場合にグリッドレーザー光凝固治療を行うことが一般的であった。一方劇的な視力改善効果が示される抗VEGF剤硝子体注射を行っても,黄斑浮腫遷延例や視細胞障害例では視力改善が限定的である場合があるため,よりよい視力改善を目指して,早期に硝子体注射を行うべきとする意見が優勢となってきている。しかしこの場合の早期治療に関して,眼科受診後直ちに行うのか,発症後3か月あるいは6か月以上遅らせないという意味なのかは明確ではないようだ。
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