機器・薬剤紹介
28.Canon OCT-HS100
宇治 彰人
1
1京都大学大学院医学研究科 眼科学教室
発行日 2018年8月5日
Published Date 2018/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000750
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HS100はCanon社が提供する光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)である。本装置がリリースされたのが2012年で実に6年の歳月が流れているが,このCanon社製OCTの名前を聞いたことがある先生方は国内ではまだ少ないようである。実は,欧州や中国では他社製品に負けず劣らずの人気の機種であるが,その魅力は何といってもspectral-domain OCT(SD-OCT)としては抜群の深さ分解能の高さである。この一番のアピールポイントが国内で霞んだのは,特に本邦において,良くも悪くも加算平均画像への偏重が背景にあったと個人的には分析している。確かに2016年にバージョンを更新するまでは,加算平均に使用するスキャン枚数の多い他社OCT画像は,分解能が高くても枚数の少ないHS100よりは美しさという点では断然魅力的であったと思われる。ところが,2016年にバージョンを更新すると,驚きの絵がHS100から得られるようになった。3μmの分解能に加えて,加算平均処理を自在に操る進化を遂げたHS100の可能性について述べていきたい。
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