連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・50
裂孔原性網膜剥離に対する一次的硝子体手術
荻野 誠周
1
1愛知医科大学眼科学教室
pp.136-137
発行日 1993年2月15日
Published Date 1993/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901450
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裂孔原性網膜剥離は経強膜的アプローチ—いわゆるコンベンショナルな方法,あるいは強膜バックリング手術といわれる方法—でその90〜95%が復位をえられる。しかしその中には経強膜アプローチでは難症なものが含まれる。手術時間は長くなり,さまざまな併発症を起こしやすい,すなわち術者間でそして同一術者においてもそれ以外の症例とで復位成績が大きく異なり,もっと細かくみればたとえ復位しても視力成績したがって他の視機能成績も大きく異なる結果になるような症例がある。そのような症例には硝子体手術法を応用して経硝子体的にアプローチすれば,手術時間を短縮させ,併発症を減らし,復位成績を上昇させ,よりよい術後視機能をえることができる。
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