機器・薬剤紹介
19.術中OCT RESCAN 700
井上 真
1
1杏林アイセンター
pp.937-940
発行日 2017年9月5日
Published Date 2017/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000118
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光干渉断層計(OCT)は光学的断面像を描出する装置であるが,RESCAN 700 は眼科手術顕微鏡にOCT を内蔵している最初に市販された術中OCT 装置である(図1,2)1)。現在の眼科一般診療においてOCT は欠かすことのできない診療装置になっている。検眼鏡的には観察困難であった微細な漿液性網膜剥離,網膜内嚢胞,硝子体牽引などが撮らえられることも少なくない。前眼部疾患においても角膜後面,隅角,虹彩後面から毛様体近傍まで画像化される。一般診療で用いている細隙灯顕微鏡も前方からの観察像を撮らえているが斜めからのスリット光で光学的断層像を観察できる。一方手術顕微鏡は前方から観察像を撮らえているため,断層像で得られるような情報が得られず術中の判断が難しい場合がある。術中OCTはその手術顕微鏡の欠点を補うことができる。角膜内皮移植でも移植片と移植される角膜との間隙を術中OCT で撮らえることで移植片の位置の調整が可能となる2)。
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