小児眼科疾患
6.前眼部形成異常
山田 昌和
1
1杏林大学医学部眼科学教室
pp.931-936
発行日 2017年9月5日
Published Date 2017/9/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000117
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通常の眼科診療で乳幼児の角膜混濁を診る機会はそう多くない一方で,その原因疾患や病態はさまざまで診断に苦慮することがある。また治療方針や予後についても原因疾患,発症時期と罹患眼(片眼性または両眼性),混濁の程度などが影響し,臨床判断が難しいことが多い。筆者は2009 年には厚生労働省難治性疾患克服研究事業のひとつとして先天性角膜混濁の全国症例調査を行い,2017年に新たに指定難病に加わった前眼部形成異常の診断基準,重症度分類に関与した1)2)。本稿ではこれらの経験に基づき,先天性角膜混濁について前眼部形成異常を中心に述べる。
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