発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040987
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55歳男.左膝関節痛を主訴とした.約3ヵ月半前,膀胱腫瘍に対する経尿道的腫瘍切除術を受けており,現在,腫瘍の再発に対してBasillus Calmette-Guerin(BCG)・コンノート株を膀胱内投与されていた.左膝に関節水症を認め,炎症反応は高値であった.両眼には結膜炎がみられた.BCG療法を中止し,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs),抗菌薬の投与を開始した.左膝関節の症状は改善したが,右膝関節にも同様の症状が出現した.右膝関節鏡視下滑膜生検を行ったところ,膝蓋上嚢に滑膜増生を認め,炎症所見はみられるものの感染に特徴的な所見は認められず,Reiter症候群と診断した.NSAIDs投与により,一旦上昇した炎症反応も沈静化し,両膝に明らかな症状の再燃はみられない
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