特集 隆起する皮膚疾患
臨床例
皮下腫瘤を伴い診断に苦慮した持久性隆起性紅斑 顆粒球吸着療法・ステロイド局注など新たな治療の試み
高木 真知子
1
,
猪爪 隆史
,
原田 和俊
,
川村 龍吉
,
柴垣 直孝
,
島田 眞路
,
高山 修身
1山梨大学 医学部皮膚科学教室
キーワード:
Ciclosporin
,
Dapsone
,
Triamcinolone Acetonide
,
腫瘤
,
鑑別診断
,
生検
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
白血球分離
,
非結核性抗酸菌症
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
病巣内投与
,
紅斑-持久性隆起性
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Dapsone
,
Drug Therapy, Combination
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Leukapheresis
,
Mycobacterium Infections, Nontuberculous
,
Triamcinolone Acetonide
,
Injections, Intralesional
,
Cyclosporine
,
Erythema Elevatum Diutinum
pp.527-530
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014259171
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<症例のポイント>持久性隆起性紅斑の典型的な皮疹は、摩擦部に好発する浸潤性紅斑である。自験例では経過中に複数の摩擦部に典型的皮疹が出現、時期を同じくして足底の皮下腫瘤が増大、病理組織学的に同一の病態と判明した。本疾患で皮下腫瘤を呈することは非常にまれである。治療の主軸はDDS(dapsone、diaminodiphenyl sulfone)であり、ほかに有効性が確立された治療法がない。自験例でもDDSは奏効したが、副作用を認めたため減量したところ皮疹が増悪した。その後、顆粒球吸着療法・ステロイド局注等を併用し、病勢を制御しえた。
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