特集 脳神経・頭頸部の画像診断update
症例
右頭頂葉皮質に発生した神経節細胞腫の1例
杉本 繁博
1
,
下野 太郎
,
寺川 雄三
,
桑江 優子
,
座古 竜世
,
三木 幸雄
1大阪市立大学 大学院医学研究科放射線診断学・IVR学
キーワード:
MRI
,
神経節神経腫
,
生検
,
てんかん
,
頭頂葉
,
脳腫瘍
,
頭部CT
Keyword:
Biopsy
,
Brain Neoplasms
,
Ganglioneuroma
,
Epilepsy
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Parietal Lobe
pp.1693-1698
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017096484
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症例は20歳男性で、左上下肢の不随意運動が出現し、頭部MRIで右頭頂葉皮質-皮質下白質にT2強調像において小さな高信号域を認めた。症状の再燃はなく、未治療で経過した。全身性痙攣で救急搬送された。頭部MRIで右頭頂葉に腫瘤を認め、増大傾向を認めた。頭部MRIでは、単純CTで認めた嚢胞成分を伴う境界明瞭な腫瘤の辺縁は、T1強調像で軽度高信号、T2強調像で低信号の被膜様構造を呈した。腫瘤は増大傾向にあり、てんかん発生源と疑われたため開頭腫瘍生検術を施行した。病理組織検査は神経節細胞腫に矛盾しない所見であり、診断に至った。現在、術後2年が経過し、残存病変の増大は認めていない。抗てんかん薬は漸減中である。
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