症例
破骨細胞型退形成性膵管癌の1例
岡崎 肇
1
,
田村 彰久
,
黒瀬 太一
,
小林 昌幸
,
門前 芳夫
,
眞次 康弘
,
西阪 隆
,
倉岡 正嗣
1広島県立広島病院 放射線診断科
キーワード:
MRI
,
腫瘍侵入性
,
破骨細胞
,
免疫組織化学
,
膵管癌
,
陽電子放射型断層撮影
,
マルチモーダルイメージング
,
腹部CT
,
幽門輪温存膵十二指腸切除
Keyword:
Immunohistochemistry
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteoclasts
,
Neoplasm Invasiveness
,
Carcinoma, Pancreatic Ductal
,
Positron-Emission Tomography
,
Multimodal Imaging
pp.593-597
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016265150
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
50歳代女。人間ドックで後腹膜腫瘍が疑われた。腹部超音波検査では膵頭部に充実部と嚢胞部が混在する腫瘤性病変を認め、腹部MRIでは被膜様構造を有する腫瘤と、嚢胞内に出血性変化を疑う淡い高信号が観察された。腹部CT、PET/CTにて腫瘤内部は不均一で嚢胞成分と充実成分が混在し、充実部分に一致して強い集積増強を認めた。粘液性嚢胞腫瘍の疑いで幽門輪温存膵頭十二指腸切除を行い、病理組織像では腫瘤部分は管状腺癌成分から移行して紡錘形細胞や巨細胞、破骨細胞様の多核巨細胞の増殖を認めた。また、免疫組織化学的検査では退形成癌成分の腫瘍細胞はCA19-9、vimentin陽性、多核巨細胞はCD68陽性であり、破骨細胞型退形成性膵管癌と診断した。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.