症例
肝静脈へのearly venous returnが良好に描出できた肝血管筋脂肪腫の1例
秀浦 景子
1
,
田辺 昌寛
,
中尾 聖
,
三好 啓介
,
岸本 光平
,
佐伯 一成
,
上田 高顕
,
松永 尚文
1山口大学 放射線科
キーワード:
肝静脈
,
肝臓腫瘍
,
MRI
,
生検
,
免疫組織化学
,
血管筋脂肪腫
,
Perflubutane
,
静脈還流
,
超音波造影検査
,
腹部CT
Keyword:
Biopsy
,
Hepatic Veins
,
Immunohistochemistry
,
Liver Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Angiomyolipoma
,
Perfluorobutane
pp.587-591
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016265149
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30歳代女。検診で肝腫瘤を指摘された。腫瘍マーカーは陰性で、血算・生化学に特記事項はなく、腹部超音波検査では肝S5領域に境界明瞭なエコー腫瘤を認めた。腹部CT、腹部MRIにて腫瘤は脂肪を含む不均一な腫瘤として描出された。造影超音波検査やダイナミックCTで腫瘍から右肝静脈へと直接流出するearly venous returnを認めたことが診断の一助となり、若年で背景が正常肝であることや、画像所見から肝血管筋脂肪腫を疑った。肝生検の病理組織像では脂肪細胞を含む腫瘍組織がみられ、免疫染色でHMB-45、Melan A陽性、α-SMA一部陽性よりHAMLと診断された。9ヵ月後の超音波検査では腫瘍サイズに変化は認めない。
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