症例
潰瘍形成を呈したHPV16関連外陰部有棘細胞癌の1例
李 和純
1
,
仲田 かおり
,
川田 裕味子
,
国定 充
,
錦織 千佳子
,
辻 芳之
1神戸大学 大学院医学研究科皮膚科学教室
キーワード:
Bowen病
,
PCR法
,
外陰腫瘍
,
潰瘍
,
免疫組織化学
,
Cyclin-Dependent Kinase Inhibitor p16
,
パピローマウイルス感染症
,
ヒトパピローマウイルス16型
,
ヒトパピローマウイルスDNA検査
Keyword:
Bowen's Disease
,
Immunohistochemistry
,
Ulcer
,
Vulvar Neoplasms
,
Polymerase Chain Reaction
,
Cyclin-Dependent Kinase Inhibitor p16
,
Papillomavirus Infections
,
Human papillomavirus 16
,
Human Papillomavirus DNA Tests
pp.629-632
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237902
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29歳女。外陰部潰瘍を主訴とした。約1年前より外陰部左側の隆起を自覚し、半年前より同部が潰瘍化した。初診時、左小陰唇外側に26×6mm大の潰瘍を認め、病理組織学的所見で表皮から真皮中層まで異型性の強い腫瘍細胞が増生していた。潰瘍中央部組織よりDNAを抽出しPCR法でヒト乳頭腫ウイルス(HPV)を検索した結果HPV16型が検出され、Bowen病から進展したHPV16関連有棘細胞癌と診断した。p16免疫染色で腫瘍の側方断端が明瞭に区別されたため、全身麻酔下に潰瘍辺縁より10mm離して浅筋膜上で全摘術を施行した。術後同部での再発は認めていない。
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