特集 HPVワクチンのこれまでとこれから-国際的評価を踏まえた課題-
日本の動向と今後の課題 HPVワクチン有効性のエビデンス 新潟スタディ
工藤 梨沙
1
,
関根 正幸
,
榎本 隆之
1新潟大学 医歯学総合研究科産科婦人科学教室
キーワード:
危険因子
,
子宮頸部腫瘍
,
性行動
,
断面研究
,
予防接種
,
アウトカム評価(保健医療)
,
パピローマウイルス感染症
,
ヒトパピローマウイルス16型
,
ヒトパピローマウイルス18型
,
パピローマウイルスワクチン
,
交差防御
,
予防接種率
Keyword:
Cross-Sectional Studies
,
Vaccination
,
Sexual Behavior
,
Uterine Cervical Neoplasms
,
Outcome Assessment, Health Care
,
Vaccination Coverage
,
Risk Factors
,
Papillomavirus Infections
,
Cross Protection
,
Human papillomavirus 18
,
Human papillomavirus 16
,
Papillomavirus Vaccines
pp.623-627
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022222706
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AMED榎本班として新潟大学で実施しているNIIGATA STUDYは、子宮頸がん検診時にHPV検査とアンケート調査をあわせて行う横断研究である。自治体記録による正確なHPVワクチン接種歴を用いることと、アンケートによる性的活動性の情報を用いた多変量解析を行っていることが強みである。これまでに20~22歳を対象にして、HPV16/18型感染に加えて、2価HPVワクチンはHPV31/45/52型感染に対する予防効果を示し、その効果が25~26歳時点(ワクチン接種から約9年後)も持続していることを確認した。積極的勧奨中止の影響により、ワクチン接種率が激減した学年では、いったんは低下したHPV16/18型感染率が再上昇を認めていることも最近報告した。
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