特集 血管炎・血行障害
血漿加温により白色沈澱を生じクロピドグレル硫酸塩が有効であったLivedo Reticularis with Summer Ulceration
西岡 和恵
1
,
小泉 明子
,
瀧田 祐子
,
高旗 博昭
,
室田 浩之
1ジョイ皮ふ科クリニック
キーワード:
Beta-Thromboglobulin
,
異常タンパク質血症
,
下肢潰瘍
,
血漿
,
血小板異常
,
血小板第4因子
,
沈殿
,
疼痛
,
Clopidogrel
,
網状皮斑
,
加温
Keyword:
Blood Platelet Disorders
,
beta-Thromboglobulin
,
Leg Ulcer
,
Paraproteinemias
,
Pain
,
Platelet Factor 4
,
Chemical Precipitation
,
Plasma
,
Livedo Reticularis
,
Clopidogrel
pp.575-579
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237890
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48歳女。10年前より夏季に両下腿に有痛性皮膚潰瘍が多発し、近医にて7年前からlivedo reticularis with summer ulcerationの診断で治療を受けていたが難治であった。透過光測定法による血小板凝集能検査では中等度亢進、血小板機能検査ではβ-トロンボグロブリンと血小板第4因子が著明に増加していた。熱沈降性蛋白の検索では加温により沈殿する新規異常蛋白を血漿中に認めた。クロピドグレル硫酸塩を用いた治療を2年間行い、2年とも夏季に症状の再燃は認めなかった。翌年はクロピドグレル硫酸塩を投与せずとも症状の再燃を認めず、血小板機能は改善し、熱沈降性異常蛋白も検出されなくなった。
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