特集 血管炎・血行障害
分枝状皮斑を呈した顕微鏡的多発血管炎の1例
樋口 奈那子
1
,
屋代 未佳
,
朱膳寺 典子
,
三井 純雪
,
児玉 華子
,
天羽 康之
1北里大学 皮膚科学教室
キーワード:
Azathioprine
,
Prednisolone
,
鑑別診断
,
大腿
,
多剤併用療法
,
多発動脈炎-結節性
,
抗好中球細胞質抗体
,
肺炎-間質性
,
顕微鏡的多発血管炎
,
網状皮斑
,
van Gieson染色
Keyword:
Azathioprine
,
Drug Therapy, Combination
,
Diagnosis, Differential
,
Polyarteritis Nodosa
,
Prednisolone
,
Thigh
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Antibodies, Antineutrophil Cytoplasmic
,
Microscopic Polyangiitis
,
Livedo Reticularis
pp.554-558
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017237886
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
81歳男。間歇熱、両下肢の皮疹を主訴とした。両下肢に指頭大までの皮下に結節を触れる紅斑と分枝状皮斑があり、病理組織学的に真皮脂肪組織境界部の小動脈にフィブリノイド変性を伴う壊死性血管炎を認めた。間質性肺炎を合併し、抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)高値であったことから、顕微鏡的多発血管炎と診断した。入院後、発熱が続いたが、14日目よりプレドニゾロン30mg/日とアザチオプリン100mg/日にて加療し、症状改善とともにMPO-ANCA値も低下した。初診から10ヵ月経過してプレドニゾロンは9mg/日まで漸減し、症状の再燃は認めない。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.