特集 代謝異常症・沈着症
アルコール依存症患者に生じたペラグラの1例
三宅 美帆
1
,
西島 千博
,
稲沖 真
1国立病院機構金沢医療センター 皮膚科
キーワード:
Amino Acids
,
Nicotinamide
,
ペラグラ
,
Tryptophan
,
Vitamin B Complex
,
アルコール依存症
,
紅斑
,
経皮投与
,
丘疹
,
静脈内注射
,
Betamethasone Butyrate Propionate
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Amino Acids
,
Alcoholism
,
Erythema
,
Injections, Intravenous
,
Pellagra
,
Niacinamide
,
Vitamin B Complex
,
Tryptophan
pp.342-345
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017200154
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47歳男性。既往としてアルコール依存症をもつ。今回、体幹や四肢に灼熱感を伴う皮疹が出現し、徐々に悪化したため近医を受診、ステロイド外用を行なうも改善せず、紹介となった。初診時、背部から臀部、四肢などの広範囲に鱗屑を伴った大小の紅斑や丘疹が多発しており、血液検査では血清トリプトファンの低下、肝機能障害がみられた。以上より、アルコール過剰摂取と摂食不良による栄養障害に起因したペラグラと診断された。禁酒とビタミンB1、B6、B12の投与を開始したところ、栄養状態および肝機能は徐々に改善し、皮疹はニコチン酸アミドの内服により改善した。
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