臨床研究
Intravascular Large B-cell Lymphoma疑診例におけるランダム皮膚生検の検討
中村 哲史
1
,
永島 和貴
,
塚原 理恵子
,
山田 朋子
,
中村 考伸
,
牧 伸樹
,
加倉井 真樹
,
梅本 尚可
,
出光 俊郎
1自治医科大学附属さいたま医療センター 皮膚科
キーワード:
Burkittリンパ腫
,
Hodgkin病
,
Still病-成人
,
鑑別診断
,
髄膜脳炎
,
生検
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
髄膜癌腫症
,
リンパ腫-血管内
Keyword:
Burkitt Lymphoma
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Hodgkin Disease
,
Meningoencephalitis
,
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Still's Disease, Adult-Onset
,
Meningeal Carcinomatosis
pp.55-60
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115821
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Intravascular large B-cell lymphoma(IVLBCL)が疑われた10例(男5例、女5例、平均年齢68.8歳)に対して無疹部ランダム皮膚生検を行い、生検の部位、数、深さについて考察した。IVLBCLと診断された4例では21部位、平均5.3個の生検が行われ、すべての部位で血管内の異型リンパ球が陽性であり、真皮血管内より皮下脂肪組織血管内に腫瘍細胞が多い傾向を示した。また、生検前臨床検査からIVLBCLを予測できるかを検討するため、生検時血液検査結果を比較したところ、IVLBCLとIVLBCL以外のリンパ腫との間に有意差は認めなかったが、血小板数の減少とsIL-2Rの増加をIVLBCL診断の参考にすることは有用と考えられた。今回の検討では、ランダム皮膚生検時の切除数は3個でよいこと、深さは脂肪組織の深いところまでがよいことが示された。
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