治療
膝窩リンパ節郭清の皮切について S字切開か逆S字切開か
須山 孝雪
1
,
横山 恵美
,
人見 勝博
,
寺木 祐一
,
伊崎 誠一
1埼玉医科大学総合医療センター 皮膚科
キーワード:
黒色腫
,
膝
,
皮膚疾患-下肢
,
皮膚腫瘍
,
リンパ節郭清
,
Interferon-Beta
,
アジュバント化学療法
,
病巣内投与
,
センチネルリンパ節生検
Keyword:
Knee
,
Leg Dermatoses
,
Melanoma
,
Lymph Node Excision
,
Skin Neoplasms
,
Injections, Intralesional
,
Interferon-beta
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Sentinel Lymph Node Biopsy
pp.61-65
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115822
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悪性黒色腫膝窩リンパ節転移の手術例(76歳女性)を提示し、主に皮膚切開線について考察した。これまでの本邦の報告では外側上方から内側下方に皮切を置く術式(右膝窩では逆S字)が多かったが、著者らはこれまでKarakousisの原法どおり、内側上方から外側下方にかけてS字状の切開線(右膝窩ではS字)をデザインして郭清を行ってきた。自験例では総腓骨神経の走行よりやや外側に皮切をとり、皮切時の神経障害回避と術後の瘢痕による神経圧迫を予防するよう工夫している。本切開法は郭清の最初のメルクマールである総腓骨神経の同定や、関節包・大腿骨後面に至る深部への展開が行いやすく、総腓骨神経の走行に並行するため、より安全な術式と考えられた。他の切開法でも膝窩リンパ節の郭清は可能であるが、特別な状況でなければ本切開法は有利な点が多いと考えられた。
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