症例
明らかな膿疱を欠く好酸球性膿疱性毛包炎
池田 彩子
1
,
新山 史朗
,
加藤 景一
,
福田 英嗣
,
大原関 利章
,
向井 秀樹
1東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科学教室
キーワード:
Indomethacin
,
紅斑
,
経口投与
,
経皮投与
,
皮膚疾患-顔面
,
毛包炎-好酸球性膿疱性
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Cutaneous
,
Facial Dermatoses
,
Erythema
,
Indomethacin
pp.1853-1856
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081153
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80歳男。顔面の皮疹とそう痒を主訴とした。数週間前より前額部から鼻および両頬部にかけて軽度のそう痒と鱗屑を伴う紅斑が出現し、脂漏性皮膚炎の疑いでステロイドと抗真菌薬を外用するも無効であった。1ヵ月後には前額部の紅斑の辺縁が隆起して浮腫性の紅色局面となったが、明らかな丘疹や膿疱は認めず、好中球性紅斑、Sweet病、毛包性ムチン沈着症、Sjoegren症候群などの鑑別目的で生検を行った結果、毛包中下部に好酸球と好中球の浸潤、好酸球性膿瘍の形成を認め、好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。インドメタシン内服・外用により前額部の紅斑局面は徐々に改善して2ヵ月後には略治状態となり、現在まで再燃は認めていない。
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