症例
早期血漿交換療法が奏効した中毒性表皮壊死症の1例
高野 哲郎
1
,
遠藤 ひろみ
,
森田 美穂
,
佐藤 勘治
,
金子 聡
1労働者健康安全機構横浜労災病院 皮膚科
キーワード:
Allopurinol
,
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
血漿交換
,
経口投与
,
表皮壊死融解-中毒性
,
パルス療法(薬物療法)
,
高尿酸血症
Keyword:
Administration, Oral
,
Allopurinol
,
Methylprednisolone
,
Prednisolone
,
Plasma Exchange
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Pulse Therapy, Drug
,
Hyperuricemia
pp.1844-1848
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017081151
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56歳男。発熱、口唇びらん、紅斑を主訴とした。高尿酸血症にてアロプリノール内服を開始したが、内服2週間後に発熱、眼球結膜充血、咽頭痛、嚥下時痛、口唇全体の壊死性変化を伴ったびらん、背部の発疹が出現し、Stevens-Johnson症候群の疑いで救急搬送された。第2病日には腹部、頸部、背部に水疱と表皮剥離が出現し、第3病日には体表面積の30%以上に及ぶ表皮剥離を認め、服薬歴と重篤な経過からアロプリノールによる中毒性表皮壊死症と診断した。第1病日よりステロイドパルス療法を開始し、第2病日より単純血漿交換療法を併用したところ、皮疹は14日で完全に上皮化した。また、過去の血漿交換療法施行例27例について検討した結果、早期の単純血漿交換療法が早期の上皮化に有効であると考えられた。
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