特集 外用製品による皮膚病
臨床例
アクリロニトリルの職業性曝露が原因と考えたTEN
佐々木 司郎
1
,
大津 雅信
,
佐藤 直樹
,
定本 靖司
1愛媛県立中央病院 皮膚科
キーワード:
Acrylonitrile
,
Methylprednisolone
,
マイコプラズマ感染症
,
Prednisolone
,
ウイルス性疾患
,
職業性曝露
,
鑑別診断
,
経口投与
,
表皮壊死融解-中毒性
,
パルス療法(薬物療法)
,
静脈内注入
Keyword:
Administration, Oral
,
Acrylonitrile
,
Diagnosis, Differential
,
Infusions, Intravenous
,
Methylprednisolone
,
Mycoplasma Infections
,
Prednisolone
,
Stevens-Johnson Syndrome
,
Virus Diseases
,
Occupational Exposure
,
Pulse Therapy, Drug
pp.63-66
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015110257
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<症例のポイント>アクリロニトリルのタンク内清掃作業後に発症したTEN(toxic epidermal necrolysis:中毒性表皮壊死症)の症例を報告した。TENは疾患治療薬によって発症することがほとんどであり、化学物質の職業性曝露により生じることは非常にまれである。アクリロニトリルは、主に急性中毒症状、発癌性が問題となることが多く、各工場でも厳重な管理の下に取り扱われている。自験例のようなアレルギー機序による重篤な皮膚疾患の原因になりうることも併せて認識し、さらに十分な健康管理を行うことが重要である。
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