特集 ウイルス感染症 最近の動向
免疫不全患者に生じた多発性の真皮内伝染性軟属腫
永田 絢子
1
,
根木 治
,
秋山 俊洋
,
吉池 高志
1順天堂大学医学部附属静岡病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
エリテマトーデス-全身性
,
経口投与
,
軟属腫-伝染性
,
皮膚炎-アトピー性
,
免疫不全症候群
,
腎炎-ループス
,
真皮
Keyword:
Administration, Oral
,
Dermatitis, Atopic
,
Immunologic Deficiency Syndromes
,
Lupus Erythematosus, Systemic
,
Molluscum Contagiosum
,
Lupus Nephritis
,
Prednisolone
,
Dermis
pp.1639-1642
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077879
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43歳男性。頭部・顔面・頸部・前胸部・上背部の扁平な皮内小結節を主訴に受診となった。当初、切除した比較的大型の結節は病理組織学的に表皮嚢腫や脂腺嚢腫と診断されたが、その後も急増する小結節を切除したところ真皮内軟属腫小体、嚢腫壁にも軟属腫がみられた。以上より、本症例は多発真皮内伝染性軟属腫と診断され、治療として顔面から頸部に多発する小結節をトラコーマ鉗子で摘除した。その結果、数ヵ月後にはすべて消退した。尚、患者は幼少時よりアトピー性皮膚炎を認め、20歳時には全身性エリテマトーデス、ループス腎炎を発症した、プレドニゾロン投与下にある免疫不全患者であった。
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