症例
鼻尖部に皮膚転移をきたした肝細胞癌の1例
武田 絢
1
,
内田 真由美
,
松浦 大輔
,
藤川 一穂
,
半田 梓
,
高橋 明日香
,
落合 豊子
1日本大学医学部附属病院 皮膚科
キーワード:
肝細胞癌
,
脳出血
,
脳腫瘍
,
鼻腫瘍
,
皮膚腫瘍
,
致死的転帰
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Brain Neoplasms
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Nose Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Fatal Outcome
,
Intracranial Hemorrhages
,
Dermoscopy
pp.1427-1430
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373718
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66歳男。鼻尖部の紅色結節を主訴とした。肝細胞癌StageIVにて加療中であり、2ヵ月前より皮疹が出現し、徐々に拡大した。鼻尖部にドーム状に隆起し、表面に毛細血管拡張を伴う比較的柔らかい紅色結節(8mm大)を認め、ダーモスコピー所見ではlinear-irregular vesselsが観察された。病理組織学的所見では真皮中層から深層にかけて異型の強い細胞で構成される大小の胞巣形成、胞巣周囲を覆う一層の内皮細胞、胞巣の周囲や内部のスリット状毛細血管の介在や血管内の内皮細胞で覆われる腫瘍塞栓を認め、腫瘍細胞はhepatocyteとglypican-3に陽性、CK7とCK20に陰性であったことより肝細胞癌の皮膚転移と診断した。
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