特集 鼻の皮膚病
臨床例
鼻翼部皮膚転移を初発症状とした食道癌
西野 洋輔
1
,
藤原 碧
,
中島 武之
1大阪府立病院機構大阪府立急性期総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Merkel細胞癌
,
食道腫瘍
,
鑑別診断
,
鼻腫瘍
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
リンパ腫-B細胞性
,
リンパ腫-濾胞性
,
致死的転帰
,
放射線化学療法
,
皮膚良性リンパ腺腫症
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Diagnosis, Differential
,
Esophageal Neoplasms
,
Lymphoma, Follicular
,
Nose Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Carcinoma, Merkel Cell
,
Lymphoma, B-Cell
,
Fatal Outcome
,
Chemoradiotherapy
pp.307-310
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2017167903
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<症例のポイント>鼻翼部転移が初発症状であり、食道原発巣の診断に先行した食道癌の1例を経験した。本邦における食道癌皮膚転移の報告例は顔面、とくに鼻への転移が多い。放射線療法により鼻翼部の転移性腫瘍病巣は縮小したが、患者は初診10ヵ月後に死亡した。食道癌が皮膚転移を生じてからの生命予後は数ヵ月との報告が多く、予後不良である。急速な増大を示す腫瘤が顔面に生じた場合は、食道癌など内臓悪性腫瘍も念頭に置いて皮膚生検で診断を行うことが重要である。
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