特集 悪性上皮系腫瘍
足底に生じた基底細胞癌の1例
浦田 透
1
,
伊藤 有美
,
臼田 俊和
,
稲坂 優
,
稲葉 由季
,
菅原 京子
,
大城 宏治
,
小寺 雅也
,
村上 榮
1地域医療機能推進機構中京病院 皮膚科
キーワード:
基底細胞腫
,
外科的皮膚弁
,
皮膚疾患-足部
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
皮膚鏡検査
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Foot Dermatoses
,
Immunohistochemistry
,
Surgical Flaps
,
Skin Neoplasms
,
Dermoscopy
pp.1371-1374
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016373707
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63歳女。5年前より左足底の黒色皮疹に気づいていたが、半年前より拡大傾向を示し、歩行時に疼痛を生じたため受診した。左足底に境界明瞭で辺縁に角質肥厚を伴う円形の黒色結節(10mm大)があり、ダーモスコピー所見ではlarge blue-gray ovoid nestsと毛細血管拡張を認めた。病理組織学的所見では真皮内に好塩基性に染まる腫瘍細胞の島状胞巣が真皮中層まで浸潤しており、胞巣の一部は表皮と連続性に増殖し、辺縁には柵状配列がみられた。腫瘍細胞は免疫組織染色でBer-EP4陽性を示し、基底細胞癌(BCC)と診断して腫瘍切除と皮弁形成術を行い、切除後3年経過時点で腫瘍の再発は認めていない。
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