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Spindle Cell Lipoma(Low-fat Variant)の1例
石河 軌久
1
,
長田 真一
,
山川 岳洋
,
西巻 啓子
,
真鍋 求
,
梅林 芳弘
1秋田大学 大学院医学系研究科皮膚科・形成外科講座
キーワード:
軟部組織腫瘍
,
背部
,
免疫組織化学
,
皮膚外科
,
脂肪腫-紡錘形細胞性
Keyword:
Back
,
Immunohistochemistry
,
Soft Tissue Neoplasms
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.1334-1335
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016355264
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61歳男。2年前から背部にある腫瘤が徐々に増大した。背部に4cm大、表面常色で皮面よりなだらかに隆起する皮下腫瘤を認めた。弾性硬で圧痛があり、下床との可動性は良好であった。MRIで皮下に楕円形で、周囲との境界明瞭な腫瘍を認め、腫瘍はT1強調像で低信号、T2強調像で高信号を示した。ガドリニウム造影後のT1強調像で増強効果はみられなかった。脂肪抑制されず、画像上脂肪成分の含有は不明であった。皮膚生検で皮下脂肪組織内に境界明瞭な腫瘍を認めた。腫瘍は大部分が紡錘形細胞から構成され、成熟脂肪細胞の混在は僅かであった。また、粘液腫様の間質と膠原線維の増生を認め、肥満細胞が散見された。腫瘍を構成する細胞に異型性はなかった。免疫組織学的に紡錘形細胞はびまん性にCD34が陽性を示し、Ki-67(MIB-1)の陽性率は約3%であった。局所麻酔下に切除術を施行し、術後5年7ヵ月の現在まで再発を認めていない。
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