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掌蹠膿疱症の経過中に発症し、胸膜炎を伴った急性汎発性膿疱性細菌疹の1例
藤原 暖
1
,
岩田 昌史
,
井形 華絵
,
大谷 稔男
,
諏訪 直子
1倉敷中央病院 皮膚科
キーワード:
Clindamycin
,
Prednisolone
,
胸膜炎
,
経口投与
,
Cefdinir
,
掌蹠膿疱症
,
Levofloxacin
,
急性汎発性発疹性膿疱症
,
静脈内注入
Keyword:
Administration, Oral
,
Clindamycin
,
Infusions, Intravenous
,
Prednisolone
,
Pleurisy
,
Acute Generalized Exanthematous Pustulosis
,
Levofloxacin
,
Cefdinir
pp.1332-1333
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016355263
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57歳男。3日前からの発熱と全身の膿疱を主訴とした。掌蹠膿疱症のためオロパタジン塩酸塩とメキタジンを内服中であった。体幹・四肢に約1cm大までの紅暈を伴う膿疱が多発し、手掌や足底に角化傾向の強い紅斑をびまん性に認めた。皮膚生検で角層下に多数の好中球を含む膿疱を認め、真皮浅層の血管周囲にリンパ球や好中球が浸潤していた。外来で経過観察したが、初診後3日に全身倦怠感が出現し入院となった。急性汎発性膿疱性細菌疹と診断したが、同じ頃に側腹部痛や背部痛が出現した。プレドニゾロンの内服で皮疹は軽快したが、側腹部痛や背部痛が持続した。胸部CTで両側下葉の胸膜肥厚と少量の胸水を認め、胸膜炎と診断した。クリンダマイシンを3日間内服した後、レボフロキサシンの点滴投与を1週間行い、同薬の内服に切り替えた。側腹部痛や背部痛は軽快し、皮疹も消退したため、入院後24日に退院となった。
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