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腫瘍内血腫を伴った神経鞘腫
山口 加奈
1
,
新山 史朗
,
向井 秀樹
,
大原関 利章
1東邦大学医療センター大橋病院 皮膚科学教室
キーワード:
血腫
,
神経鞘腫
,
背部
,
免疫組織化学
,
皮膚外科
Keyword:
Back
,
Hematoma
,
Immunohistochemistry
,
Neurilemmoma
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.1780-1781
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017077909
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28歳女性。2~3年前より背部に皮内結節を自覚し、徐々に増大したため受診となった。所見では右肩甲骨下に一部血管拡張を伴う4cm大の皮内結節が認められた。摘出したところ、腫瘤は線維性被膜に包まれ、半割すると中心部に血腫がみられた。また、弱酸性細胞質を有する紡錘形細胞の増生がみられ、これら紡錘形細胞は免疫組織染色でS-100蛋白陽性であった。以上、これらの所見を踏まえて、本症例は腫瘍内血腫を伴う神経鞘腫と診断された。目下、術後9ヵ月経過で再発はみられていない。尚、本症例では外傷を含めた外的誘因は認めず、腫瘍内出血の原因としてはsinusoid様に拡張した血管からの出血と考えられた。
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