症例
両側上腕に白色小局面が多発した斑状強皮症の1例
瀧本 そのこ
1
,
高橋 宏治
,
三宅 温
,
園田 広弥
,
大松 華子
1国立病院機構相模原病院 皮膚科
キーワード:
強皮症-限局性
,
抗核抗体
,
経皮投与
,
Tacrolimus
,
Diflorasone
,
上腕
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Arm
,
Antibodies, Antinuclear
,
Scleroderma, Localized
,
Tacrolimus
,
Diflorasone
pp.1157-1160
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016319263
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65歳女。1ヵ月ほど前から両上腕の皮疹を自覚し受診した。初診時現症として、両上腕伸側に表面平滑で軽度陥凹した8mm大までの光沢性扁平白色局面が散在しており、白色局面周囲には軽度硬化を伴う淡紅褐色局面が広範囲に存在した。臨床検査で抗一本鎖DNA抗体の高値を認めた。皮疹の病理組織学的検査では、表皮が軽度萎縮・平坦化しており、液状変性は認めず、真皮中層から下層にかけて膠原線維の膨化・増生を認め、皮膚付属器が萎縮し、真皮上層の小血管周囲に軽度のリンパ球浸潤を認めた。これらの所見から、斑状強皮症と診断し、ステロイド外用を行ったところ、皮疹は消退傾向を示し、抗一本鎖DNA抗体価は低下した。
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