症例
Q-Switchedルビーレーザーで口唇の色素斑が改善したLaugier-Hunziker-Baran症候群の1例
齋藤 恭子
1
,
片山 智恵子
,
徳永 千春
,
大谷 謙太
,
五十棲 優
1大和市立病院 皮膚科
キーワード:
口唇疾患
,
色素異常症
,
固体レーザー
,
レーザー療法
,
Laugier-Hunziker-Baran症候群
Keyword:
Lip Diseases
,
Pigmentation Disorders
,
Laser Therapy
,
Lasers, Solid-State
pp.1161-1165
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016319264
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42歳女。初診の約2年前に下口唇に色素斑が出現し、さらに右母指爪甲に黒色の色素線状が出現した。色素斑が徐々に濃くなってきたため受診し、皮膚生検の所見と臨床経過からLaugier-Hunziker-Baran症候群と診断した。アスコルビン酸/パントテン酸カルシウム配合錠(シナール)の内服を開始し、色素斑の一部は軽快したが、患者の来院が不定期となり、経過観察のみ行っていたところ、初診の9年後に色素斑の治療を希望して再診した。色素斑は数が増加しており、また頬粘膜や歯肉にも多数新生していた。シナールの内服を再開するとともに、トラネキサム酸の内服、ハイドロキノン含有軟膏の外用を行ったが、改善はみられなかった。そこでQ-Switchedルビーレーザーによる治療を行った。下口唇の色素斑の一部をスポットサイズ5mm、出力3.0J/cm2で1回照射したところ、色素斑はほぼ消失し、3ヵ月後の現在まで再燃は認めていない。
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