特集 旅行皮膚病
臨床例
鉤虫の経皮感染が考えられたcreeping eruption
棟田 加奈子
1
,
西澤 綾
,
赤尾 信明
,
佐藤 貴浩
,
横関 博雄
1東京医科歯科大学 大学院皮膚科学分野
キーワード:
鉤虫
,
Ivermectin
,
異物移動
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
皮膚疾患-足部
,
幼虫移行症
,
旅行
,
ベトナム
Keyword:
Administration, Oral
,
Ancylostoma
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Foot Dermatoses
,
Foreign-Body Migration
,
Larva Migrans
,
Ivermectin
,
Vietnam
,
Travel
pp.645-648
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013317304
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<症例のポイント>creeping eruptionは、ヒトを固有宿主としない寄生虫の幼虫がヒトの皮膚に侵入し、移動することにより生じる特徴的な線状の皮膚病変である。東南アジアの砂浜を裸足で歩行中に、足趾から経皮的に動物由来鉤虫が感染して発症したと考えられるcreeping eruptionを経験した。日本では淡水魚やホタルイカの生食による顎口虫や旋尾線虫の経口感染例が多いが、海外旅行に訪れる邦人の増加に伴い、経皮感染によるcreeping eruptionにも注意して病歴聴取する必要がある。
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