特集 旅行皮膚病
臨床例
顎口虫による皮膚幼虫移行症
宇山 美樹
1
,
岩渕 千雅子
,
石河 晃
1日産厚生会玉川病院 皮膚科
キーワード:
Albendazole
,
顎口虫
,
鉤虫感染症
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
幼虫移行症
,
顎口虫症
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Hookworm Infections
,
Gnathostoma
,
Larva Migrans
,
Albendazole
,
Gnathostomiasis
pp.649-652
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013317305
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<症例のポイント>顎口虫症は、顎口虫の幼虫が非好適宿主であるヒトに摂取され、線状爬行疹などの皮膚症状やときに発熱、腹痛などの全身症状を伴う幼虫移行症である。腹部の爬行疹、末梢血好酸球の上昇から皮膚幼虫移行症を考えたが、線状紅斑先端部の切除標本からは虫体が確認できず、顎口虫の血清抗体価の上昇を認めたことから、顎口虫症と診断し内服治療を行った1例を報告する。治療は虫体の外科的切除が第一選択であるが、摘出ができなかった場合、アルベンダゾール、イベルメクチンの内服が有効である。
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