経験
組織球性壊死性リンパ節炎に対するメチルプレドニゾロンパルス療法の経験
河上 千尋
1
,
杉本 亮
,
中村 道子
,
平 清吾
,
坂 良逸
,
松島 礼子
,
小川 哲
,
玉井 浩
1大阪府済生会吹田病院 小児科
キーワード:
Methylprednisolone
,
生検
,
X線CT
,
経口投与
,
CD4リンパ球計数
,
CD8陽性T細胞
,
パルス療法(薬物療法)
,
リンパ節炎-組織球性壊死性
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Methylprednisolone
,
Tomography, X-Ray Computed
,
CD8-Positive T-Lymphocytes
,
CD4 Lymphocyte Count
,
Histiocytic Necrotizing Lymphadenitis
,
Pulse Therapy, Drug
pp.1385-1388
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017031672
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13歳男児。発熱、右頸部腫脹を主訴とした。9歳時と10歳時に1週間以上続く発熱と頸部リンパ節腫脹を認めたが無治療で軽快していた。血液検査では軽度の白血球・血小板減少、フェリチン・可溶性インターロイキン2受容体値の軽度増加を認め、頸部造影CTでは両側の頸部リンパ節腫脹を多数認め、リンパ節は類円形で内部が均一に造影された。頸部リンパ節の生検では一部の濾胞に構造の乱れと欠損を認め、組織球様細胞の浸潤が多数観察され、リンパ球はCD4陽性細胞とCD8陽性細胞、CD68陽性組織球を多数認めた。組織球性壊死性リンパ節炎と診断し、非ステロイド系抗炎症薬内服にて解熱したためいったん退院したが、3週間で再燃した。プレドニゾロン少量内服併用により速やかに解熱したが、減量が困難であったため、メチルプレドニゾロンを4日間点滴した。翌日には解熱して症状も速やかに消失し、その後は無治療で6ヵ月間経過観察中である。
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