発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2004064623
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症例1:17歳男.頸部リンパ節腫脹を主訴とした.13歳時,亜急性壊死性リンパ節炎(SNL)にてステロイド薬治療を行った.生化学検査でLDH上昇を認め,血清検査でCRP上昇を認めた.各種自己抗体は陰性であった.骨髄検査は正常であった.非ステロイド抗炎症薬(NSAID)投与を行うが,発熱が持続した.一時的にAST/ALTの上昇を認め,腹部CT上,肝脾腫を認めたが,いずれも保存的に軽快した.症例2:53歳男.発熱,食思不振を主訴とした.検査所見より,白血球・血小板の減少を認めた.症例1と同様にLDH・CRPの上昇を認め,抗核抗体は1280倍で陽性であった.骨髄検査は正常であった.40℃を超える発熱を認め,画像検査にて,頸部,腋下,大動脈周囲,鼠径のリンパ節腫脹を認めた.症例1,2ともにリンパ節生検を施行し,SNLと診断した.症例1は,ステロイド薬の投与を行わず発熱,リンパ節腫脹が軽快し,退院となった.症例2は対症的なNSAIDの投与により症状が軽快し,退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2003