臨床経験
月経前症候群に対し低用量経口避妊薬や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬の含有プロゲスチンの相違による治療効果についての検討
佐道 俊幸
1
,
大野木 輝
,
吉田 昭三
,
小池 奈月
,
小林 浩
1奈良県立医科大学 産婦人科
キーワード:
怒り
,
月経前症候群
,
浮腫
,
頭痛
,
経口投与
,
不安
,
分散分析
,
後向き研究
,
治療成績
,
視覚アナログ尺度
,
乳房痛
,
Ethinyl Estradiol-Norethisterone
,
Drospirenone-Ethinyl Estradiol
Keyword:
Administration, Oral
,
Analysis of Variance
,
Anger
,
Anxiety
,
Edema
,
Headache
,
Premenstrual Syndrome
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Mastodynia
,
Visual Analog Scale
,
Norethindrone Acetate, Ethinyl Estradiol, Ferrous Fumarate Drug Combination
,
Drospirenone and Ethinyl Estradiol Combination
pp.1101-1105
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016407350
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月経前症候群(PMS)に対し、低用量経口避妊薬(OC)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)の含有プロゲスチンの相違による治療効果について検討した。PMSとして管理した症例のうちOC・LEP投与開始後2ヵ月まで治療継続できた47例を対象とし、エチニルエストラジオール・ノルエチステロン配合剤(NET群)22例(18~37歳)、エチニルエストラジオール・ドロスピレノン配合剤(DRSP群)25例(18~38歳)であった。「抑うつ」、「不安」、「怒り」、「頭痛」、「乳房痛」、「むくみ」の各症状は両群とも治療前よりVAS値が有意に低下し、症状が改善した。両群間での差は認めなかった。治療開始2ヵ月後にVAS値が5点以下に低下し、有効と判断された症例の頻度(有効率)は、両群間に差を認めなかった。副作用はNET群9例(40.9%)とDRSP群11例(44.0%)で認め、両群間で差を認めなかった。副作用の内訳は、NET群で嘔気7例、不正出血4例、胃痛4例、DRSP群で嘔気8例、不正出血5例、胃痛4例で、治療継続に支障とはならなかった。
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