診療
妊婦スクリーニング検査としての50g glucose challenge test(GCT)と妊娠糖尿病の検討
幾石 尚美
1
,
川村 良
,
清久 里菜
,
里井 映利
,
野坂 直子
,
松田 美保
,
神田 理恵子
,
塚原 裕
,
橋村 尚彦
1厚生中央病院(国保) 産婦人科
キーワード:
Insulin
,
感度と特異度
,
出生体重
,
食事療法
,
糖負荷試験
,
妊娠糖尿病
Keyword:
Birth Weight
,
Diet Therapy
,
Glucose Tolerance Test
,
Insulin
,
Sensitivity and Specificity
,
Diabetes, Gestational
pp.615-619
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016351351
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2015年5月までに著者らの施設で分娩した549例のうち、妊娠初期に妊娠糖尿病(GDM)であった2例を除く547例に対し、妊娠中期に50g GCTを行い、解析した。その結果、1)GCT陽性群は121例(22.1%)、GCT陰性群(正常群)は426例(77.9%)であった。2)GCT陽性群では全例に75g OGTTが行われたが、うちGDM妊婦は28例(5.12%)、非GDM妊婦は93例(94.88%)であった。3)GDM妊婦は糖尿病専門医の耐糖能管理を受けることで、インスリン治療群、食事療法群ともに正常群に比して周産期合併症の頻度に有意差を認めなかった。4)GCT陽性群の血糖値を比較すると、非GDM妊婦とGDM妊婦の血糖値には有意差が認められた。このことからも耐糖能スクリーニングの有用性が確認された。
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