臨床経験
中高年女性に対するERASプロトコールの導入効果の検討
山田 敦子
1
,
糸賀 知子
,
西澤 しほり
,
大野 基晴
,
関根 花栄
,
石黒 共人
,
永井 富裕子
,
須賀 新
,
西岡 暢子
1越谷市立病院 産婦人科
キーワード:
質問紙法
,
術前管理
,
経口投与
,
患者の満足度
,
ランダム化比較試験
,
クリティカルパス
,
周術期管理
,
術後悪心・嘔吐
,
生体機能回復
,
補液療法
Keyword:
Administration, Oral
,
Fluid Therapy
,
Preoperative Care
,
Surveys and Questionnaires
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Patient Satisfaction
,
Postoperative Nausea and Vomiting
,
Critical Pathways
,
Recovery of Function
,
Perioperative Care
pp.865-870
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00535.2016341322
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中高年女性に対するEnhanced Recovery After Surgery(ERAS)プロトコールの導入効果について検討した。待機的良性手術症例36例を、術前に経口補水液を摂取したERAS群と従来通りの術前管理を行った対照群の2群に分けた。炭水化物含有経口補水液としてアイソカルアルジネードウォーターとOS-1を用いた。術前経口補水液の味に関して34%が飲みやすいと答えているが、飲みにくいと答えた33%においても経口補水液を残した患者はいなかった。術前経口補水液の量は67%が適切であると回答した。口渇感を感じた者は対照群10例に対して、ERAS群では4例、空腹感を感じた者は、対照群5例に対してERAS群では2例であった。術後嘔吐に関する検討では対照群6例に対して、ERAS群では2例であった。術後第一排ガスの時期に関する検討では、術後1日目の午前中に排ガスを認めなかったものはERAS群で5例、対照群で9例であった。術後1日目の疼痛の程度に関しては、有意差はなかった。
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