臨床報告
多発性斑状網膜出血をきたした成人女性の肺サルコイドーシスの1例
石田 学
1
,
新開 陽一郎
,
上田 幸典
1藤枝市立総合病院 眼科
キーワード:
咳嗽
,
眼底
,
蛍光眼底撮影法
,
網膜出血
,
サルコイドーシス-肺
,
光干渉断層撮影
,
眼底撮影
,
胸部CT
Keyword:
Fundus Oculi
,
Cough
,
Fluorescein Angiography
,
Retinal Hemorrhage
,
Sarcoidosis, Pulmonary
,
Tomography, Optical Coherence
pp.581-586
発行日 2016年5月5日
Published Date 2016/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/J00293.2016286243
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35歳女。急激な右眼視力低下を自覚し受診した。視力は右0.04、左1.2で、右眼底後極部に多発性斑状網膜下出血と一部に網膜前出血を認めた。問診により、激しい咳嗽後に視力低下を自覚したことが判明したため胸部CTを施行し、肺門、縦隔リンパ節の腫脹と、右肺下葉S6領域に約12mmの結節状陰影を認めた。サルコイドーシスを疑って気管支肺生検を行ったところ肉芽腫性病変が認められ、サルコイドーシスと診断した。網膜出血に対しては無治療で経過観察し、徐々に消退した。右眼視力は初診後10日で1.2に回復した。
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