Modic change type 1を有する腰痛患者に対するPRP椎間板内投与

Modic ChangeはMRIで観察される椎体終板および骨髄の信号変化の一種であり，特にModic type 1（MC1）は腰痛と密接に関連する。一方，多血小板血漿（PRP）は組織修復や抗炎症作用を有し，椎体の炎症を抑制する効果が期待される。本稿では，MC1患者に対するPRP椎間板内投与の有効性と安全性について詳述する。結果を概説すると，PRP投与後に有害事象は認めず，疼痛スコアは有意に改善した。また，MRI解析では脂肪抑制T2強調画像の高信号領域が有意に減少し，炎症の改善が示唆された。これらの結果から，PRPはMC1に伴う慢性腰痛に対する有望な治療選択肢となる可能性が示された。