特集 骨転移による病的骨折への挑戦
骨転移による病的骨折の疫学
岩田 玲
1
1NHO北海道がんセンター骨軟部腫瘍科
キーワード:
転移性骨腫瘍(metastatic bone tumor)
,
病的骨折(pathological fracture)
,
疫学(epidemiology)
Keyword:
転移性骨腫瘍(metastatic bone tumor)
,
病的骨折(pathological fracture)
,
疫学(epidemiology)
pp.347-351
発行日 2025年4月19日
Published Date 2025/4/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002112
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骨転移は肺,乳房,前立腺の3病巣と腎が多い。骨転移の頻度は,罹患率や部位別死亡率,5年生存率以外に血流に関する解剖学的要素が関与し,消化管臓器からの骨転移は少ない。日本では手術をした転移性骨腫瘍の原発巣比は骨転移と著変なく,造骨性と溶骨性や,脊椎と大腿骨で顕著な違いがなかった。骨転移の5~10%に病的骨折を生じるが,骨転移の頻度が高い原発巣の罹患率を考慮すると,骨転移診療機会は今後も増える見込みである。

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